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女性のからだを整える「フェムケア×漢方」その➃ ~妊娠・出産・産後を見据えた妊活~

女性のからだを整える「フェムケア×漢方」その➃

忙しい日々の中でつい後回しにしてしまう、自分のからだ。漢方の知恵を通じて、季節や体のリズムに寄り添いながら、“なんとなく不調”をやさしく整えるヒントをお届けします。

🧡妊娠・出産・産後を見据えた「妊活」

「妊活」という言葉が広く使われるようになり、クリニックでの不妊治療も一般的になりました。しかし、赤ちゃんを授かるために治療をすることだけが妊活ではありません。女性のからだを“妊娠しやすい状態”へ整え、妊娠中の体調を維持し、出産後も健やかに過ごせることが何よりも重要です。

一方で、現代社会に生きる女性は、仕事を続けながら家庭の中心的役割を担っている場合が多く、また、パソコンやスマートフォンが欠かせない生活スタイルが浸透しているため、妊娠に影響する不調を抱えがちです。

漢方は、このような妊娠に影響する不調を整えることが得意なので、“妊娠しやすい体の土台づくり”をサポートできます。

以下に漢方的「妊活」のポイントをお伝えします🍀

🔰自分の体のリズムを知ろう:月経周期と基礎体温

女性の体は、月経により妊娠の準備をしています。そして妊娠は、排卵 → 受精 → 着床 という流れで成立します。そのため、いつ排卵しているのか?月経のリズムは整っているか?を知ることは、とても大切なセルフチェックになります。

1. 月経周期について

月経周期とは、月経が始まった日から次の月経が始まる前日までの期間のこと。一般的に 25〜38日周期 が正常とされています。

月経は2つの女性ホルモン「エストロゲン(卵胞ホルモン)」と「プロゲステロン(黄体ホルモン)」によりコントロールされていて、月経周期は月経期、卵胞期、排卵期、黄体期の4つの時期に分けられます。

この月経周期は、子宮や卵巣の状態やホルモンバランスと連動しているため、体の生殖リズムを知ることができます。

2. 基礎体温とは

基礎体温(BBT)は、起床直後・安静状態で測る体温のこと。排卵の有無、排卵期の予測、黄体機能の状況を把握できます。
月経周期の月経期~排卵期が「低温期」、黄体期が「高温期」となり、この 二相性(低温と高温がはっきり分かれる状態) が見られるのが一般的です。

低温期(月経期~排卵期)

平均基礎体温は36.3℃以下、14±2日間続く

低温期→高温期の移行

基礎体温の変化は0.3~0.5℃、1~2日以内

高温期(黄体期)

平均基礎体温は36.7℃以上、14±2日間続く

3. 妊活において「月経周期」と「基礎体温」の把握が重要な理由

✅ 排卵日が推測できる

排卵により基礎体温が低温期→高温期に移行します。従って「高温期に上がる直前」がもっとも妊娠しやすい時期と判断できます。

✅ ホルモンバランスの乱れが“見える化”できる

・低温期が長すぎる → 卵胞の発育不良の可能性

・高温期が短い(10日間以下) → 黄体機能不全の可能性

・低温期から高温期への上昇が遅い(3日以上) →排卵障害の可能性

・二相性が出ない → 無排卵の可能性

基礎体温は女性ホルモンの変化と連動しています。月経周期と基礎体温をグラフにすることで、このような体の状態がわかります。

✅ 生活習慣の影響により体の生殖リズムが乱れることも

睡眠不足、ストレス、冷え、運動不足、食事の偏りは全て、基礎体温の乱れとして表面化します。もちろん体質もありますので、体の生殖リズムを整える上で、月経周期と基礎体温の情報は重要です。

🌿 妊娠しやすい体づくりのキーワードは「腎」「血」「気」

漢方では、生殖を主る「腎」の働きが重要と考え、「血」と「気」が十分に巡っている状態を目指します。

➀「 腎」:生命維持機能、生殖・泌尿器機能

漢方でいう「腎」は単に腎臓のことではなく、生命活動に必要なエネルギーの基(腎精)を蓄え、成長と老化、生殖、免疫など幅広い機能を担っているシステムを意味しています。そして、加齢に伴い「腎」の機能は自然と衰えるため、個人差はありますが35歳を過ぎると妊娠しにくくなります。

「腎」の働きが衰えることを「腎虚(じんきょ)」といいますが、加齢だけでなく、先天的な体質、過労や生活の不摂生でもなりますので『補腎(ほじん)』が重要になります。

 ➤ 過労を避ける、欲張り過ぎない、夜更かししない、無理なダイエットはしない、体を冷やさない

 ➤ 食材;根菜類、山芋、羊肉、エビ、鮭、黒豆、椎茸、黒きくらげ、昆布、ニラなど

 ➤ 漢方薬;(補腎薬)六味丸、八味地黄丸など

➁「 血」:栄養状態

「女性の一生は血が主となる」といわれるくらい、初潮を迎えてから更年期に至るまで「血」が充足して滞りなく流れることが大切です。

「血」が不足したり巡りが悪くなると、卵胞の発育不良、子宮内膜が薄い、冷え性など、妊娠の土台が整いません。パソコンやスマートフォンで目を使いすぎたり、睡眠不足、無理なダイエットは「血虚」を招きやすい要因です。

 ➤ 夜更かししない、目や脳の使い過ぎに注意

 ➤ 食材;赤身の肉や魚、レバー、なつめ、クコの実、黒豆、ひじき、ドライフルーツなど

 ➤ 漢方薬;(補血薬)四物湯、当帰芍薬散など

➂「 気」:生命エネルギー、自律神経の安定

「気」は生命活動のエネルギーであり、血液循環や新陳代謝、体温を維持するなどの働きがあります。「気」が不足すると働きが低下し、滞ると自律神経が安定しないので、月経周期が乱れたり、基礎体温が不安定になり、妊娠力が低下します。
ストレスで自律神経が乱れる、仕事が忙しく慢性疲労、朝食抜きでエネルギー不足、といった生活は、まさに「気虚」や「気滞」の状態です。

 ➤ 朝食をしっかり食べる、深呼吸、リラックスする時間をもつ、規則正しい生活

 ➤ 食材;穀類、芋類、蜂蜜、香味野菜、柑橘類など

 ➤ 漢方薬;(補気薬)六君子湯、補中益気湯(理気薬)加味逍遙散など

✨ 漢方は治療の代わりではなく“整えるサポート”

漢方は不妊治療の代替ではありませんが、妊娠に向けて体を整えることができるので、治療と併せて漢方を取り入れることもできます。妊活の過程は人によって様々なので、自分の体質を知り、心身を整え、出産・産後・その先の未来の健康までを見据えた「妊活」が大切です。

月経周期や基礎体温から体質や生殖リズムを知ることはなかなか難しいので、専門家に相談することをお勧めします。

当店でもカウンセリングを通じて、お悩みや不安を解消し、漢方の力で「妊活」をサポートいたしますので、お気軽にご相談ください🌿

  

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