漢方薬のゆりかな

風邪をひかない人 vs 風邪をひきやすい人

風邪をひかない人 vs 風邪をひきやすい人

— 漢方から見た“体質の違い”とは? —

季節の変わり目になると風邪をひいてしまう人がいる一方、「もう何年も風邪なんてひいていない」という人もいます。この差はいったいどこから生まれるのでしょうか。

前回のコラム『風邪ってなに?』では、ー「風邪」とは、上気道(鼻や喉)の急性炎症によって引き起こされる一連の症状のことで、多くの場合はライノウイルスなどのウイルスが原因ですーとお伝えしました。そして、ー私たちの体には、ウイルスや細菌に侵入されても感染しないような防御システム(免疫)が備わっているので、必ず発症するというわけではありませんーということも。

つまり、風邪のひきやすさは“体の内側の状態(体質)”によって左右されるということになります。

漢方では、風邪は「風邪(ふうじゃ)」と呼ばれる外邪の侵入が原因と考え、この外邪が“入りにくい人は風邪をひかない人”、“入りやすい人が風邪をひきやすい人”、と捉えます。そして、この違いを生むのが体のバリア機能「衛気(えき)」であり、五臓のうち「脾」「肺」「腎」がこのバリア機能を担っています。


🔰「正気」と「邪気」

漢方では「正気(せいき)」が「邪気(じゃき)」に負けると“病気になる”と考えます。

「正気」とは人がもともと持っている生命力や自然治癒力のこと、「邪気」とは病気を引き起こす原因のことで、「正気」が充実している場合は、抵抗力が強く、邪気の影響を受けにくいため、病気にかかりにくいといえます。例えば、風邪が体内に侵入した場合、正気が充実していれば、高熱を出して汗をたくさんかいて邪気を追い出しますが、正気が不足していると邪気に負けてしまい、風邪が体内に長く居座り、症状が長引きます。

「正気」が弱くなる原因は、過労、栄養不足、睡眠不足、ストレス、加齢、などが挙げられ、「脾」「肺」「腎」の働きが関与します。

「邪気」はウイルスや細菌だけでなく、花粉、ホコリ、化学物質など身体に害を及ぼすものや、寒暖差や気候などの外気も過度になると邪気になります。

✨「衛気」の力が鍵

「衛気」とは「気(生命エネルギー)」の一つで、皮膚や鼻・気管支などの粘膜を強化して防衛力を整え、汗腺の開閉を調整し、体表にバリアを張り巡らせて、邪気の侵入を阻止する働きがあります。

「衛気」が不足していると、外邪が体に侵入しやすいので

・人混みに行くとすぐ風邪をもらう
・ちょっとした冷えや気温差で体調を崩しやすい
・喉や鼻の炎症が起こりやすい
・汗をかきやすく、疲れやすい

・アレルギー症状が悪化しやすい

という特徴があります。


🤧衛気が弱い人の体質

① 「肺気虚(はいききょ)」タイプ

五臓の「肺」は、肺呼吸や皮膚呼吸により「気」の生成と調節を行い、全身に「気」を分配しています。従って、「肺」の機能が低下すると「気」が不足して全身に行き渡らなくなるので「衛気」も弱くなり、喉や鼻の粘膜から外邪が入り込みやすくなります。

・疲れやすく体力がない
・少し動くと息切れする
・声が小さい

という特徴があります。

➁ 胃腸が弱い「脾虚(ひきょ)」タイプ

五臓の「脾」は、飲食物の消化吸収により栄養物を「気」「血」「水」に変えて全身に供給しています。「脾」の働きが弱いと十分な「気」が作れず、全身に供給される「気」が不足するので「衛気」も弱くなります。

・胃腸が弱く、食欲が落ちやすい
・軟便か下痢
・無気力、思い悩むことが多い

という特徴があります。

➂ 体力の根本が弱い「腎虚(じんきょ)」タイプ

五臓の「腎」は、生命力・基礎体力の源である「精」を蓄えています。「気」は「精」からも作られるので、「腎」が弱い人は「気」が不足しがちになり「衛気」も弱くなります。また、回復力も弱く、風邪をひくと長引きやすいタイプです。

・乳幼児期の成長が遅い
・動作が緩慢
・疲労が抜けにくい

という特徴があります。


🌿漢方でできる「風邪をひかない体づくり」

風邪をひかない人とひきやすい人の違いは「体質」の差であり、その体質は漢方で改善できます。「衛気を強くする」ためには、「肺」に負担をかけず、「脾(胃腸)」を整え、「腎」のエネルギーを補い体力の底上げをするのがポイントです。

漢方薬を使うのは有効ですが、日々の養生もコツコツ続ければ効果を発揮するので実践してみてください⤴ 

・朝食は温かく消化のよいものを、食事はよく噛んで腹七分目、就寝3時間前までに夕食を済ませましょう。
・乾燥する時期は、加湿器などで室内の乾燥対策を、マスクやうがいで喉の乾燥を防ぎ、白い食材で体を潤しましょう。
・ストレスをためないよう、趣味やおしゃべりなどで楽しく過ごす時間を増やしましょう。
・過度な冷たい飲食を控え、首・腰・足首を冷やさないようにしましょう。
・深呼吸(鼻から吸って、口から吐く)を意識しましょう。

体質チェックや漢方薬のご提案など、店頭でお気軽にご相談ください🍀

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